15歳のテロリスト

15歳のテロリスト

松村 涼哉

出版社:KADOKAWA 出版年月日:2019/03/23

KADOKAWA | 2019/03/23

3.50
本棚登録:2人

みんなの感想

感想

佐野徹夜さんの推薦文に惹かれて手に取ったんですけど、期待以上でした。15歳の少年がテロを起こすという重いテーマなので、正直かなり慎重に読み始めたんです。でも一度読み出すと、もう止められない。 記者の安藤が少年の正体を追う過程で、事件の背景にある複雑な人間関係や社会的背景が少しずつ明かされていく構成がすごく上手いなって思いました。表面的な「悪い少年」という見方が何度も裏返されて、読むたびに「あ、そっか…」って自分の先入観を反省させられる感じ。 軽めのラノベに比べるとずっと骨太な作品なんですけど、だからこそ引き込まれたのかもしれません。少年犯罪という難しいテーマを真摯に向き合おうとする姿勢が伝わってきて、読んでよかったなと心から感じました。ただし、結構心が重くなる内容なので、気持ちに余裕がある時に読むことをお勧めします。

感想

新宿駅爆破事件という重大犯罪を軸に、15歳の少年の背景に迫るミステリー仕立ての作品です。記者・安藤の執念深い調査を通じて、事件の真相へと導かれていく構成は、確かにページを進める牽引力があります。 ただし、正直に申し上げると、この作品には物足りなさが残りました。少年犯罪という重いテーマを扱いながらも、心理描写の深さや社会的問題へのアプローチが、私の期待値に達していなかった。テーマの重さの割に、物語としての厚みが十分でないという印象です。 佐野徹夜氏の推薦文も目にしていたので、より破壊的で衝撃的な読み物を予期していたのですが、むしろエンタメ性に寄った構成に感じました。少年の内面世界がもっと丹念に掘り下げられていれば、別の評価になったかもしれません。 自営業を営む身として、人間関係の微妙さや社会的圧力といったテーマには関心がありますが、この作品ではそれらが十分に活かされているとは言い難い。及第点の作品ですが、改めて手に取ることはないだろう、そう感じました。

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