みんなの感想
『論語』という古典をこんなに親しみやすく学べるとは思いませんでした。マイメロディというキャラクターを通すことで、難しいと感じていた孔子の教えが、ごく自然に心に入ってくるのです。 70年の人生を歩んできて、私はようやく気付きました。心豊かに生きること、周囲との関係を大切にすることの本当の意味を。この本は、そうした人生の道しるべをやさしく示してくれます。古典の知恵は時代を超えて輝いているんですね。 特に印象的だったのは「自分をまるごと愛する生き方」という視点です。これまで完璧さを求めがちでしたが、そうではなく、ありのままの自分を受け入れながら向上心を持つ—その大切さを改めて感じました。 ボランティア活動を通じて人間関係の難しさを感じることもありますが、この本の言葉はそんな時の支えになるでしょう。古きよき智慧を、現代の私たちにぴったりの形で届けてくれた朝日新聞出版に感謝です。人生のどの段階にいる方にもお勧めできる一冊だと思います。
最近登録された他の本の感想
2026年09月27日
古稀を迎えた今、これまで手に取ることのなかった分野の本に興味が湧くようになりました。この『ビジュアル図鑑 錬金術の歴史』もそのひとつ。科学と魔法の境界で揺らめいた錬金術が、実は人類の精神的営為の壮大な記録であることに目を開かされました。 著者の解説は実に明快です。難解とされる錬金術の理論が、古代エジプトから現代にいたるまで、どのように変容し、世界各地でどのように受け継がれたかが、段階的に理解できます。西洋だけでなく、イスラム世界や日本を含むアジアの錬金術にも言及している視点の広さに感心しました。 何より素晴らしいのは豊富な図版です。古い装本や図解、錬金術師たちの記録された肖像画——これらを眺めていると、当時の人々の知的好奇心と想像力の豊かさが伝わってきます。ボランティア活動で若い世代と関わる機会も多いのですが、こうした本を通じて、時代を超えた人間の営みについて考えを深めたいと思います。知的興奮に満ちた一冊です。
2026年09月26日
警察小説ということで手に取ってみたんですが、正直なところ期待値と現実のギャップが大きかったというのが素直な感想です。 二つの視点から事件を描くという構成自体は面白いアイデアなんですよね。刑事である夫と、誘拐された妻の両面から真相が明かされていくという設定には惹かれました。ただ、実際に読み進めると、その二つの視点がうまく絡み合っているとは言い難くて。むしろ別々に進行しているような感覚で、物語全体が散漫になってしまった印象を受けました。 キャラクターの心理描写も浅めで、特に妻の心情の変化が唐突に感じられる場面が何度かありました。フリーランスの身ですから、ながら読みすることもあるんですが、それでも物語に引き込まれる力が欲しかったところです。 本格警察小説を謳っているなら、もっと事件解明の過程に説得力があってもいいんじゃないかな。新潮文庫の装いも手伝って、期待してしまったからかもしれません。別の著者の作品を試してみたくなりました。
2026年09月25日
映画化されたこの作品、話題になってたから気になって読んでみました。前作「アプリ婚連続殺人事件」の後日譚というストーリー設定がめっちゃ惹かれる。 恋人が忽然と姿を消してしまうところから始まるんですが、その先の展開がほんとにぐいぐい引き込まれます。孤島を舞台にしたマッチングツアーという設定も現代的だし、何か嫌な予感がずっとついて回る。登場人物たちが本音と建前で演じ分けてる感じとか、恋愛という感情の複雑さを浮き彫りにしてくるのが上手いなって思いました。 ミステリー要素とサスペンスが上手に絡み合ってて、ページをめくる手が止まりません。ただ、終盤の展開が少し急ぎ足かなという印象も。もう少し丁寧に描き込まれてたら、さらに深い作品になったんじゃないかな。それでも十分引き込まれる面白さがあるし、映画との違いも確認したくなりますね。エッセイも好きですが、こういう謎解き系の小説も大好きです。
2026年09月24日
著者の突然の訃報を知ったのは、テレビのニュースだったと記憶しています。その直後、「最後のエッセイ集」という言葉に惹かれて、このあたらしい新装版を手に取ってみました。 日常のなかで見落としがちな小さなことへの向き合い方が、これほど丁寧に、そして温かく描かれている作品は珍しいと思います。手袋を探すというささやかな出来事から始まる物語たちは、一見ちょっとした話のようですが、読み進めるうちに、人生全体を見つめ直させてくれるような深さを感じました。 新装版は文字が大きく、活字が得意でない日にも無理なく読み進められるのが嬉しい工夫です。カバーの絵も柔らかく優しい雰囲気で、手元に置いておきたくなるデザイン。著者の優しい眼差しが隅々まで行き届いたエッセイ集だからこそ、装丁もそれに相応しいものになっているのだと思います。 主婦として生活していると、日々の細かなことに疲れてしまう瞬間があります。そんなときに、この本を開くと、心がふわりと軽くなる。著者と一緒に、ありふれた人生のなかに美しさを探す時間は、何物にも代え難い贈り物です。
2026年09月23日
話題になってた医師による食育本だから期待して手にしたんですけど、正直がっかりしました。医学的根拠があるってのは良いんですが、内容が基本的すぎるというか…。すでに世の中に出ている一般的な子ども食の情報をまとめたレベルに感じてしまいました。 「子どもには何を食べさせるべきか」という大切なテーマなのに、もっと深掘りした専門的な知見が欲しかったです。忙しい親向けの実用書としても、実際に直面する「うちの子は偏食がひどくて…」みたいな具体的な悩みへの解決策が不足してる気がします。50個の基本って、結局どれも「バランスよく食べましょう」に収束してる感じで。 インスタとかで流行ってる本だからチェックしてみたけど、期待値が高すぎたのかな。別に間違った情報が書いてあるわけじゃないんですが、今のタイミングで改めて読む価値があるかと問われると…ちょっと微妙です。
2026年09月21日
東洋哲学って敷居が高いなと避けてきたけど、この本はほんとに読みやすかった。著者の「こじらせニート」というバックグラウンドが活きてるというか、難しい概念を日常の違和感や生きづらさに結びつけて解説してくれるから、机上の空論じゃなく実生活に落とし込める感じがある。 特に印象的だったのは、「自分」という概念そのものへの向き合い方。東洋哲学的視点を通すと、私たちが執着してる「自分らしさ」って実はそんなに重くなくていいのかもって思えてくる。それが生きづらさを少し軽くするっていうのは、本当にそうだなと共感できた。 論理的で説得力があるのに、どこかユーモアがあって読んでて疲れない。人文書としても新書としても質がいい。もっと早く読んでればよかった。
2026年09月20日
102歳で現役執筆という佐藤愛子さんの人生観に触れられる一冊。正直なところ、高齢者のエッセイって上から目線の説教くさいものが多いなと思ってたんですが、これは違いました。 ぼけていく自分を冷徹に、そしてユーモアたっぷりに観察するセンセイの姿勢に、思わず何度も笑ってしまいました。「励まされようなんて思った時点でだめ」という言葉なんか、エンジニア的な思考で好きですね。余計なポジティブシンキングなんて必要ない、という感じで。 特に良かったのは、娘さんと孫さんの視点も入ることで、一人の人間のいろんな側面が見えてくるところ。家族から見た佐藤愛子像は、インタビューだけとは違う温かみがあります。 軽めのエッセイかと思いきや、人生の終盤の向き合い方について、さりげなく深いことが伝わってくる。こういう本を気軽に読めるのって、やっぱりいいなと改めて感じさせてくれました。
2026年09月20日
映画化されたというので、映画を観る前に原作を読んでおこうと思い手に取りました。前作「アプリ婚連続殺人事件」との関連性があるということでしたが、本作は完全に独立した作品として楽しめます。 孤島を舞台にしたマッチングツアーという設定が実に秀逸です。現代社会のアプリ婚という現象を題材にしながら、そこに潜む偽りと本当の愛について問い直す構成が見事。主人公・唯島輪花が行方不明の恋人を捜すという個人的な動機と、孤島で起こる事件という大きなミステリーが絡み合い、ページをめくる手が止まりません。 教員という職業上、人間関係や心理描写には敏感になってしまうのですが、この作品の登場人物たちの内面描写は本当に巧妙です。一見すると表面的な恋愛観や偽りの愛を演じているキャラクターたちが、次々と本性を露わにしていく過程は、ミステリとしての面白さと人間ドラマとしての深さを両立させています。 エンタメ性と文学性のバランスが絶妙で、話題作として読む価値は十分。映画も観たくなる出来栄えです。
2026年09月19日
ナガノさんの描く世界観って本当に独特で、いつもほっこりさせられるんですよね。この本は『ちいかわ』でおなじみの作者による、Twitter連載の復活版ということで、さっそく手に取ってみました。 もぐらコロッケたちが歌う日常の中で起こる小さな事件たちが、すごく可愛くて面白い!キャラクターたちの不思議な魅力というか、一見すると何の変哲もないのに、なぜか目が離せなくなる感じがたまりません。パグさんや大型犬など、馴染みのキャラクターたちが登場するのも嬉しい。 新社会人になってから、気軽に楽しめる漫画を求めることが多くなったんですけど、この本はまさにそういう時に読むのに最適。短編形式だから通勤時間にもぴったりです。描きおろしエピソドルも充実していて、ファンには嬉しい内容になってます。 ナガノワールドの虜になっている人なら、絶対に持っておきたい一冊だと思います。癒しと笑いがギュッと詰まった、大満足の作品でした。
2026年09月18日
ニコニコで話題になってたから読んでみたんですけど、正直微妙でした。千本桜自体は知ってて、そのノベライズということで期待してたんですが… まず、登場人物が多すぎてめっちゃ混乱しました。鳴子と未來の心情描写は面白いんですけど、他のキャラの話がごちゃごちゃしてて、話についていくのが大変。あと、4巻ということで前の話を知ってることが前提みたいで、初心者向けではないなって感じました。 イラストは一斗まるだから期待してたけど、挿絵もそこまで多くなくて残念。ライトノベルなのに、もうちょっと絵があってもいいんじゃないかな。 設定は和風で独特だし、戦いシーンもあったりして悪くはないんですが、ストーリーの流れがもうちょっとスッキリしてほしかった。続きが気になるような終わり方ではあるけど、ここまで読むのに疲れちゃいました。シリーズの途中から入るのはおすすめしないかもです。
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