感想
深夜のベッドで一気読みしてしまいました。元アイドルの殺人事件という派手な設定なのに、物語が進むにつれてどんどん引き込まれていく感覚は本当に気持ちいい。 なんといっても、登場人物たちが抱えている秘密の描き方が秀逸です。誰もが何か隠しているんだけど、それが単なる事件の犯人像に収まらない、もっと人間らしい痛みや葛藤として積み重なっていくんですよね。パート女性、元メンバーたち、伯母と娘——どの視点も等しく丁寧に描かれているから、どんでん返しの瞬間に「あ、だからこの人たちはこんな顔をしていたのか」って腑に落ちる感じがたまりません。 文庫のコンパクトなサイズも相まって、通学の片手間に気楽に読み進められるのが良かった。ミステリなのに肩肘張らずに楽しめるというか。ラストの15ページくらいは本当に手が止まりませんでした。人間関係の複雑さと事件の真実がこんなに綺麗に繋がるなんて、って思いながら一気に駆け抜けた感じです。 ミステリ好きさんなら絶対ハマると思う一冊です。