感想
この『上月城忠義 北近江合戦心得』、話題になってるので手に取ってみたんですが、本当に面白かった!豊臣兄弟の成り上がりの歴史を、元浅井氏の視点から描いているという設定がいいですね。 特に印象的だったのは、与一郎という主人公のキャラクター。秀吉の容赦ない戦略に翻弄されながらも、自分たちの義を貫こうとする葛藤が丁寧に描かれていて、57年生きてきた私だからこそ共感できる部分がたくさんありました。 黒田官兵衛と竹中半兵衛という双璧の軍師の活躍シーン、野戦での迫力ある描写も素晴らしい。歴史小説としてのエンタメ性もあって、ページをめくる手が止まりませんでした。秀長を欠いた秀吉が下す決断の重みとか、戦国時代特有の人間関係の複雑さも感じさせてくれます。 累計30万部超えというのも納得。歴史が好きな方はもちろん、人間ドラマとしても秀逸な一冊だと思います。シリーズもの(〈七〉)のようなので、これからの巻も読んでみたいと考えています。