むしの本棚
マスカレード・ホテル

マスカレード・ホテル

東野 圭吾 集英社 2014年7月18日

東野圭吾の新シリーズということで、期待を持って手に取ってみました。ホテルを舞台にした潜入捜査という設定は面白いし、登場人物たちのキャラクターも魅力的です。何者かが仕掛けた連続殺人事件の謎を、次々と明かされていく構成は、通勤電車の中で気軽に読むには良いペースだと思います。 ただ、正直なところ、ここまで!という驚きや興奮には至りませんでした。ミステリとしての仕掛けは丁寧に構築されているのですが、どうにも予定調和な感じがして。東野圭吾の傑作と呼ばれる作品たちと比べると、一歩引いた印象です。 それでも読み終えて後悔はしません。むしろ続きが気になるし、このホテルが舞台のシリーズ、次の話も読んでみようかなと思わせてくれる。エンジニアの仕事で疲れた時に、こういう気軽に楽しめるミステリは重宝します。可もなく不可もなく、でも続きは見たくなる。そんな一冊です。