仕事で疲れた夜、ベッドに入る前に少しずつ読み進めました。このエッセイ集は、本当に心が疲れているときに手に取るのに最適な一冊だと思います。 著者の言葉は不思議と重くなく、むしろ羽毛のように軽く心に舞い降ります。医療の現場で毎日、患者さんの不安や悲しみと向き合う私だからこそ、この本に書かれている「深い悲しみを経験した人にしか辿り着けない場所」という表現がしみじみと響きました。 特に印象的だったのは、理由のない不安や孤独について綴られた章です。なぜか説明できない不安感—それって本当に多くの人が抱えているのに、言語化するのが難しい感情ですよね。この本はそうした言葉にならない気持ちを、やさしく言葉にしてくれます。 短いエッセイなので、毎晩1つか2つ読んで眠りに就くというペースがちょうどいい。決して重くはないけれど、確実に心に栄養を与えてくれる。仕事が忙しい時期こそ、こういう本が必要だなと改めて感じました。