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感想

2025年本屋大賞受賞作ということで、期待を持って手に取りました。弟さんの突然の死と、姉妹の関係、そして食事を通じた人間関係の構築という設定は確かに惹かれます。 ただ読んでみると、物語の進み方がどうにも予定調和に感じてしまいました。二人の距離が縮まっていく過程は丁寧に描かれていますし、食事シーンの描写も温かみがあります。でも、それ以上に心を掴まれる何かが足りないというか…。キャラクターの背景や心理描写をもっと深く知りたいと思う部分が多々ありました。 主婦の立場からすると、食事を作ることの大切さや、相手を思う気持ちが食卓に表れるという部分には共感できました。ただ、物語全体としては「いい話だね」で終わってしまう感じがぬぐえません。せつなさや感動のポイントがもう一段階あれば、もっと引き込まれたのかもしれません。悪くない作品ですが、個人的には少し物足りなさが残りました。