直木賞受賞作ということで手に取ってみたんですが、想像以上に引き込まれました! 全国を放浪して故人を悼む坂築静人という、一見変わった主人公の行動を通して、「生と死」「愛と僧しみ」について考えさせられます。静人と彼を取り巻く人々——記者、母親、そして亡き夫に取りつかれた女——それぞれの視点から物語が描かれていくのがすごく面白い。複雑に絡み合ったストーリーなのに、読んでいて自然とページをめくる手が止まりませんでした。 特に印象的だったのは、死という重いテーマを扱いながらも、どこか温かさがある点。重すぎず、でもちゃんと考えさせられるバランス感覚が素晴らしいと思います。上巻ということで続きが気になるところですが、このまま下巻も読む予定です。 気軽に小説を読むのが好きな私でも、たまにはこういった深めの作品を読むのっていいなって改めて感じました。直木賞受賞作の名に恥じない、本当に良い一冊だと思います。