読み始めたら一気読みしてしまいました。大阪万博という時代背景が効果的に使われていて、懐かしさと新鮮さが同時に感じられるのが素敵です。 叶わなかった恋という普遍的なテーマなのに、ここまで引き込まれるのは著者の筆力の素晴らしさだと思います。主人公の心情描写が本当に丁寧で、自分の人生と重ね合わせて考えてしまう部分がたくさんありました。特に、もう一つの人生を想像する場面では、思わずページを止めて考え込んでしまったくらい。 恋愛小説というと甘ったるいイメージを持つ人もいるかもしれませんが、これはそんなことはありません。恋の痛みと人生の重み、そして時間の経過とともに変わっていく気持ちが、すごくリアルに描かれています。 学生の今だからこそ、こうした作品の深さが響く気がします。大人になったら、また違う視点で読み返してみたいな、そう思わせる本に出会えてよかった。本当におすすめです。