水曜の朝、午前三時
河出書房新社 | 2017/11/07
みんなの感想
読み始めたら一気読みしてしまいました。大阪万博という時代背景が効果的に使われていて、懐かしさと新鮮さが同時に感じられるのが素敵です。 叶わなかった恋という普遍的なテーマなのに、ここまで引き込まれるのは著者の筆力の素晴らしさだと思います。主人公の心情描写が本当に丁寧で、自分の人生と重ね合わせて考えてしまう部分がたくさんありました。特に、もう一つの人生を想像する場面では、思わずページを止めて考え込んでしまったくらい。 恋愛小説というと甘ったるいイメージを持つ人もいるかもしれませんが、これはそんなことはありません。恋の痛みと人生の重み、そして時間の経過とともに変わっていく気持ちが、すごくリアルに描かれています。 学生の今だからこそ、こうした作品の深さが響く気がします。大人になったら、また違う視点で読み返してみたいな、そう思わせる本に出会えてよかった。本当におすすめです。
久しぶりに心がきゅっと締め付けられるような、そんな素敵な本に出会いました。医療の現場で日々さまざまな人生を見ている私だからこそ、この作品の「もしかしたら有り得たかもしれない人生」という問いかけが、ぐんぐん心に響いてくるんです。 大阪万博という懐かしい時代背景も素敵。当時を生きた世代として、あの時代の空気感がまさに蘇る思いがしました。叶わなかった恋を軸に、その後の二十数年を丁寧に描いていく構成が本当に上手で、つい夜更かしして一気読みしてしまいました。 人生の選択って、その時々の小さな決断の積み重ねなんだなということを改めて感じさせてくれます。医療の現場でも、患者さんたちのいろいろな人生の選択や葛藤に向き合うことが多いので、この本が投げかけるテーマは妙に身近で、自分自身の人生についても考え直させてくれました。 涙が出そうになるシーンが何度もあって、大ベストセラーになった理由がよく分かります。疲れた心に、静かに寄り添ってくれるような、そんな温かさのある作品です。人生の重み、恋の痛み、そして希望―全てが詰まっています。