新社会人になって、仕事のストレスで小説を読む時間が増えました。このスレスを読んで正解でした。 まほろ駅前という架空の町を舞台に、便利屋・多田と相棒・行天の日常を描いた作品です。最初は「ペットあずかりや塾の送迎?」という地味な依頼ばかりかと思っていたのですが、それらの何気ない仕事の中に少しずつ変わった展開が隠れていて、読み進めるたびに引き込まれました。 何より魅力的なのはこの二人のキャラクターです。真面目な多田と、どことなく抜けている行天。その掛け合いが自然で、会話を読んでいるだけで笑えます。一見つまらない日常を、こんなに面白く描けるんだと感心しました。 直木賞受賞作だけあって、構成も完璧です。各エピソードがちょうど良い塩梅で終わるので、仕事終わりに疲れた状態でも読みやすい。この本を選ぶのにレビューを参考にしましたが、大正解でした。同じく日常系の良質な小説を探している人には、自信を持っておすすめできます。