てつの本棚
底辺巫女は神様の愛し子 〜番に捨てられたら龍神様に溺愛されました〜

底辺巫女は神様の愛し子 〜番に捨てられたら龍神様に溺愛されました〜

忍丸 / 白谷ゆう オーバーラップ 2026年3月25日

感想

ファンタジー好きの同僚に勧められて手に取ったのですが、思わぬ傑作でした。 底辺の巫女・雪花が何度も神に捨てられながらも、最終的に龍神・黒曜に「運命の番」として選ばれるというストーリー。設定だけ聞くと少女マンガのような話かもしれませんが、そこは大人の読書にも耐える深さがあります。 特に良かったのは、雪花の絶望から希望へ向かう心理描写です。何度も捨てられた傷を抱えながら、新しい相手を信頼していく過程がリアルで、読んでいて引き込まれました。黒曜というキャラクターも一見傲慢そうですが、物語が進むにつれて魅力が増していく。ファンタジー設定を活かしながらも、人間関係の本質的な部分を描いているんです。 八百万の神と巫という日本的な世界観も印象的で、授業の合間の息抜きに読むには最適な長さです。後半の展開も予想を裏切る部分があり、「あ、これはちょっと続きが気になるな」と思わせてくれる。気軽に読める良質なファンタジーを探している方には、ぜひお勧めしたい一冊ですね。