ライオンのおやつ
ポプラ社 | 2022/10/06
みんなの感想
話題の本屋大賞作品ということで手に取りました。正直、「余命宣告を受けた主人公」という設定から、重くて暗い話を覚悟していたのですが、読んでみるとそうではありませんでした。 瀬戸内の島のホスピスという舞台設定が素敵で、毎週日曜日の「おやつの時間」という小さくも温かい行事を中心に物語が進みます。主人公の雫が、残された日々の中で本当にしたかったことを静かに考え、向き合う様子が丁寧に描かれていて、読んでいて心がほぐれるような感覚がありました。 公務員として日々ルーティンの中で過ごしていると、つい「いつかやろう」と後回しにしてしまうことが多いのですが、この本を読んでいると、今この瞬間を大切にしたい、やりたいことは先延ばしにしてはいけないんだという気づきをもらえます。決して説教的ではなく、ごく自然な流れの中でそう感じさせてくれるのが上手いなと思いました。 本屋大賞第2位というのも納得の、本当に良い作品です。
話題の本屋大賞作品ということで手に取ってみたんですが、本当に良かった。正直、死というテーマで構えてしまう部分もあったんですけど、そんな重さは全然感じさせない。むしろ、瀬戸内の島という穏やかな舞台で、主人公が「おやつ」を通じて人生を見つめ直していく過程が、すごく温かみのあるストーリーとして成立してるんです。 新社会人の今だからこそ余計に刺さるんだと思います。毎日が慌ただしくて、本当にやりたいことが何かなんて考える余裕もないような日々を過ごしてるので。この本を読んでると、「今この瞬間」の大切さとか、人生において本当に必要なものが何かっていうことを自然に考えさせられる。 文体も読みやすくて、一気読みできちゃうのも魅力。深い思考の本というより、優しく背中を押してくれるような作品だと感じました。仕事で疲れた時の良い気分転換になりますよ。
話題の本ということで手にしてみたのですが、期待以上の作品でした。余命を告げられた若い主人公が、瀬戸内の島のホスピスで過ごす日々を描いた物語なのですが、重いテーマなのに読んでいて心がほっと温かくなるんです。 毎週日曜日の「おやつの時間」という設定が秀逸で、主人公がおやつを選ぶという単純な行為の中に、人生における選択や後悔、そして本当にやりたかったことが透けて見える構成になっています。家事をしていて日々の小さなことに意識を向けることが多い自分だからこそ、このような些細な瞬間の大切さが深く沁みわたりました。 著者の優しい筆致と、瀬戸内の風景描写も印象的です。死という普遍的なテーマを扱いながらも、決して暗くならず、むしろ「今を大事に生きよう」という前向きなメッセージが静かに伝わってくる。本屋大賞第2位も納得の一冊。日常の中で忙しくしている人ほど、この物語を読んで立ち止まって考える時間を持つ価値があると思います。