ライオンのおやつ

ライオンのおやつ

小川 糸

出版社:ポプラ社 出版年月日:2022/10/06

ポプラ社 | 2022/10/06

4.38
本棚登録:12人

みんなの感想

感想

医療現場で終末期の患者さんと関わることが多い身として、この本は本当に心に響きました。瀬戸内の島のホスピスを舞台に、余命を告げられた主人公の雫が「最後に食べたいおやつは何か」という一見シンプルなテーマを通じて、人生で本当に大切なものは何かを問いかけてくる物語です。 医療従事者として、患者さんの最期の時間がどう彩られるかの重要性は身をもって知っています。だからこそ、このホスピスでの「おやつの時間」という優しい工夫がじーんと来ました。派手な治療や延命ではなく、好物を食べる喜び、そして周囲との繋がりの中での穏やかな日々——そういった本質的な豊かさが描かれているんです。 文章も読みやすく、登場人物たちも個性的で親しみやすい。重いテーマながら、決して重苦しくない、温かみのある仕上がりになっています。仕事の合間にほっこりしたい時に、また何か迷った時に、また手に取りたくなる一冊です。

感想

ボランティアの仕事をしていると、様々な方との出会いを通じて人生について考えさせられることが多いのですが、この本はそうした思いをそっと後押ししてくれるような一冊でした。 瀬戸内の島のホスピスを舞台にした物語なのですが、決して重くはありません。むしろ、主人公が「本当に食べたいおやつは何か」という素朴な問いと向き合う過程を通じて、私たちが毎日をどう過ごすかということの大切さが静かに胸に届きます。 文庫本で読みやすく、ページをめくるたびに瀬戸内の景色が目に浮かぶようです。登場人物たちの会話も自然で、人生の終わり方について考えるというテーマながら、読んだあとには温かい気持ちが残ります。 慎重に本を選ぶ方ですが、この本は本屋大賞の受賞作品であること、そして何より読み終わった今、年を重ねた者として多くの人に手にとってもらいたいと心から思います。人生の大切なことを教えてくれる、本当に素敵な作品です。

感想

本屋大賞の上位作品ということで、慎重に手に取ってみました。正直なところ、余命告知を受けた主人公の話というのは重いテーマで、読むのに勇気が要るかもしれないと思っていました。ですが、開いてみると不思議と暗さがない。むしろ、温かみに満ちた物語でした。 瀬戸内の島のホスピスという静かな舞台で、主人公の雫が「おやつの時間」という小さなイベントを通じて、人生を見つめ直していく。その描き方が本当に丁寧なんです。残された時間をどう過ごすか、何を大切にするのか——こうした問いかけが押し付けがましくなく、自然に読者の心に届きます。 人生の終わりについて考える内容なので、同じ年代だからこそ、いろいろと感じることがあります。決して悲しいだけではなく、今を生きることの大切さ、愛おしさが伝わってくる。文章も読みやすく、文庫本のサイズも持ちやすい。 もう一度読み返してみたい、そういう本に出会うのは本当に貴重です。慎重な性分なので、なかなか高い評価は与えないのですが、この作品は本当におすすめできます。

感想

瀬戸内の島のホスピスを舞台にした、こんなに温かくて、それでいてしんと静かな物語があるんだなと思いました。余命を告げられた主人公・雫が「おやつの時間」という日常のなかで、自分の人生と向き合う様子が本当に素敵です。 41歳になると、死生観について考えることもあります。だからこそこの物語は、単に悲しいだけじゃなくて、むしろ「今をどう生きるか」という大切なテーマが心に響きました。おやつという素朴で誰もが親しみやすいものを通じて、人生の本質が描かれているところが上手だなって感じます。 仕事で疲れた日の夜に少しずつ読み進めたのですが、ページをめくるたびに気持ちがやさしく包まれるような感覚。登場人物たちとの関わり方も自然で、その人たちのリクエストしたおやつの話なんかを読んでいると、思わず笑顔になってしまいます。 人生の終わりを見つめることの重さを感じながらも、全体を通じて愛おしさと希望に満ちている。気軽に読める文庫本だからこそ、もっと多くの人に手に取ってもらいたい作品です。

感想

話題の本屋大賞作品ということで手に取りました。正直、「余命宣告を受けた主人公」という設定から、重くて暗い話を覚悟していたのですが、読んでみるとそうではありませんでした。 瀬戸内の島のホスピスという舞台設定が素敵で、毎週日曜日の「おやつの時間」という小さくも温かい行事を中心に物語が進みます。主人公の雫が、残された日々の中で本当にしたかったことを静かに考え、向き合う様子が丁寧に描かれていて、読んでいて心がほぐれるような感覚がありました。 公務員として日々ルーティンの中で過ごしていると、つい「いつかやろう」と後回しにしてしまうことが多いのですが、この本を読んでいると、今この瞬間を大切にしたい、やりたいことは先延ばしにしてはいけないんだという気づきをもらえます。決して説教的ではなく、ごく自然な流れの中でそう感じさせてくれるのが上手いなと思いました。 本屋大賞第2位というのも納得の、本当に良い作品です。

感想

話題の本屋大賞作品ということで手に取ってみたんですが、本当に良かった。正直、死というテーマで構えてしまう部分もあったんですけど、そんな重さは全然感じさせない。むしろ、瀬戸内の島という穏やかな舞台で、主人公が「おやつ」を通じて人生を見つめ直していく過程が、すごく温かみのあるストーリーとして成立してるんです。 新社会人の今だからこそ余計に刺さるんだと思います。毎日が慌ただしくて、本当にやりたいことが何かなんて考える余裕もないような日々を過ごしてるので。この本を読んでると、「今この瞬間」の大切さとか、人生において本当に必要なものが何かっていうことを自然に考えさせられる。 文体も読みやすくて、一気読みできちゃうのも魅力。深い思考の本というより、優しく背中を押してくれるような作品だと感じました。仕事で疲れた時の良い気分転換になりますよ。

感想

話題の本ということで手にしてみたのですが、期待以上の作品でした。余命を告げられた若い主人公が、瀬戸内の島のホスピスで過ごす日々を描いた物語なのですが、重いテーマなのに読んでいて心がほっと温かくなるんです。 毎週日曜日の「おやつの時間」という設定が秀逸で、主人公がおやつを選ぶという単純な行為の中に、人生における選択や後悔、そして本当にやりたかったことが透けて見える構成になっています。家事をしていて日々の小さなことに意識を向けることが多い自分だからこそ、このような些細な瞬間の大切さが深く沁みわたりました。 著者の優しい筆致と、瀬戸内の風景描写も印象的です。死という普遍的なテーマを扱いながらも、決して暗くならず、むしろ「今を大事に生きよう」という前向きなメッセージが静かに伝わってくる。本屋大賞第2位も納得の一冊。日常の中で忙しくしている人ほど、この物語を読んで立ち止まって考える時間を持つ価値があると思います。

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