へっぽこ膝栗毛(五)

へっぽこ膝栗毛(五)

稲葉稔

出版社:双葉社 出版年月日:2026/03/11

双葉社 | 2026/03/11

4.00
本棚登録:6人

みんなの感想

感想

時代小説の連続ものに手を出すのは、正直迷いもありました。しかし、このシリーズは第五巻という中盤でありながら、各巻が独立した読みやすさを持ちながらも、登場人物たちへの愛着が深まるよう工夫されているのが印象的です。 新兵衛の成長を見守りながら、江戸から京への道のりと帰路という、ある種の人生の問題をユーモアを交えて描いている。縁談の話やら親心やら、54歳の私にとって他人事ではない葛藤が、笑いの中に自然に織り込まれています。旅という枠組みの中で、登場人物たちが遭遇する出来事が、時に心温まり、時にクスッと笑わせてくれる。 へっぽこという題名が示す通り、登場人物たちの不器用さが魅力的です。完璧な英雄譚ではなく、人間らしい迷いと失敗と、それでもなお前に進もうとする姿勢。これは年を重ねた今だからこそ、より深く響く部分があります。長い連載ものの気疲れもなく、十分に楽しめる一冊でした。

感想

話題の時代小説シリーズということで、書店でも目立つ場所に平積みされていたこの作品。シリーズ五巻目ということで、正直なところ途中からでも楽しめるか少し心配でしたが、杞憂でした。 新兵衛たちの京到着以降、帰路をめぐる展開が実に秀逸です。旅の目的を果たした後、つい別の道を選びたくなってしまう心情——それはビジネスで人生経験を重ねた私たちにも十分理解できるものでしょう。人生って時にそういう「寄り道」が最も大切な学びになったりするんですよね。 文体は読みやすく、派手なアクションはなくても登場人物たちの人間関係の織りなし方が素晴らしい。縁談云々という世俗的な問題と、旅の中での成長という人間的なテーマが巧みに絡み合っています。庶民的な笑いのセンスも良く、バンコ版で気軽に持ち歩ける気軽さもあって、移動の多い日常にぴったり。 シリーズを継続してフォローしたくなる、そんな一冊です。

感想

へっぽこ膝栗毛シリーズの第五巻、読んでみました! 正直なところ、ここまで来ると話の流れが予想できちゃう感じで、新鮮さが少なくなってきたかなって思います。新兵衛たちが京都についても、相変わらずドタバタしてるし、登場人物たちのやり取りは相変わらず面白いんですけど…。 でも、そこがこのシリーズのいいところなのかもって気づきました。期待通りの展開だからこそ、安心して読み進められるというか。時代ものなのに現代的なユーモアがあって、クスッと笑える場面もいっぱいあります。TikTokで話題になってるのも納得です。 ただ、五巻目だと既にシリーズのパターンが見えちゃってるから、もっと意外な展開があったらなって思ったのが本音。新兵衛の成長も感じにくいし…。 漫画もいいけど、活字でこういう時代ものを読むのも案外いいですね。電車の中でも読みやすいし。シリーズ全部まとめて読むと、もっと違う印象になるのかもしれません。

感想

『へっぽこ膝栗毛』シリーズ、第五巻まで来ました。もう完全にこの作品の虜です。 主人公・新兵衛たちが京都にようやくたどり着いて、さらに思わぬ展開が待っているというこの巻。相変わらずの緩くて温かい人間関係の描き方が素晴らしい。仕事で疲れた日の帰宅後、ほっと一息つける本です。 何が好きかって、登場人物たちがみんな愛おしいんですよ。完璧な人間なんて一人もいなくて、みんなどこか抜けていたり、優しかったり、泣き虫だったり。そういう「人間らしさ」がね。55年生きてきた身としては、そういう描き方がたまりません。 時代小説でありながら、現代を生きる私たちにもじんわり響く「人と人の繋がり」の大切さが描かれている。会社での人間関係に疲れた時、こういう本を読むと、もう一度頑張ろうかなって思えます。 続きが早く読みたいです。話題の本として選んだシリーズでしたが、本当に手放しで人におすすめできる傑作だと思います。

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