愛蔵版 それいぬ
出版社:国書刊行会
出版年月日:2026/01/27
国書刊行会 | 2026/01/27
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みんなの感想
20代の頃に読み逃していた伝説のデビュー作、ようやく手に取りました。嶽本野ばらの名前は聞いたことがあるけれど、実際に読むのは初めてです。 正直なところ、最初は戸惑いました。独特の世界観、詩的で時に難解な表現…。でも何度か読み返していると、その言葉たちがじんわり胸に沁み込んでくる感じがして。特に「貴方はずっと貴方が愛した貴方でしかない」という一文は、ぐっときました。 公務員という安定した生活をしている今だからこそ、かもしれません。若い頃のように世界に反発することはなくなったけれど、どこか心の片隅に「本当の自分」への問い直しがある。この本はそういう迷いや悩みに優しく寄り添ってくれるような気がします。 愛蔵版という装いも素敵で、読むたびに手に取りたくなる。気軽に、そして時に深く。何度でも読み返せる一冊として、書棚に迎え入れるのに相応しい本だと感じました。