青い鳥

青い鳥

重松清

出版社:新潮社 出版年月日:2007/07/20

新潮社 | 2007/07/20

4.00
本棚登録:1人

みんなの感想

感想

ハンカチ/ひむりーる独唱/おまもり/青い鳥/ 静かな楽隊/拝啓ねずみ大王さま/進路は北へ/ カッコウの卵 言葉がつっかえてうまくしゃべれないムラウチ先生は 中学の臨時講師。 8編の連作短編小説というつくりになっているが 出てくる子供たちはそれぞれに、いじめや学級崩壊や 自殺、虐待などの悩みや苦しみをかかえている孤独な子供たち それぞれの子供たちには接点はなく、ただムラウチ先生が 寄り添ってくれる、そばにいてくれるというお話。 ムラウチ先生は吃音がありうまく言葉がしゃべれない。 だから「大切なこと」しか言わない。 そして子供たちのそばにいてくれる、君はひとりぼっちじゃないよ と伝えてくれる。 辛くて闇の中にいる子供たちの心情がリアルに書かれているので 読んでいて辛くなる場面もあったけれど、必ずどこかに希望を 残してくれる重松氏の文章に今回も泣かされました、私。 いじめをする子も、いじめられる子もどこかで孤独を感じています 一人ぼっちになりたくないからいじめたり、虚勢をはって 悪ぶったり、嘘をついたり・・・ そんな子供たちの孤独を見つけてそばに寄り添ってくれる ムラウチ先生。  でも、ムラウチ先生は短期間しか学校にいません。 また、次の孤独な心を持った子供の傍に寄り添うために 別の学校へ行ってしまうのです。 子供の環境を変えてくれるわけでもなく 別になにか特別なことをしてくれるわけでもなく ただ、「間に合ってよかった」という言葉を残して・・・ どの短編も静かに優しく思いが伝わってきて良かったです 特に最初のハンカチとラストのカッコウの卵が印象的 学校っていろんな子供がいる 先生もいろんな先生がいていいんだと思う 明るくて元気溌剌の先生もOK 優しくてちょっぴり泣き虫な先生もOK いかつくて怖い先生だっていてほしい そして、うまくしゃべれないけれど大切な事を 伝えて傍にいてくれるムラウチ先生もいてほしい。 私は子供に寄り添っているかな・・・ そんなことをふと感じた本でした。 子供だけじゃない、大人だって辛いとき悲しいとき 誰かに傍にいてほしい。 誰だってひとりぼっちは悲しい。 心が震える短編集でした。

ブクログからブクマへ
かんたん引っ越し

読書記録や感想をそのまま移行。
数分の準備で、ブクログの本棚をブクマへ。

詳しく見る
ブクログからブクマへの引っ越しイメージ