この作品シリーズとの付き合いも13巻目に入りました。正直なところ、ここまで続くファンタジー漂流譚に対して当初は慎重でしたが、読み進めるうちに、その緩やかで温かみのある世界観に引き込まれてしまいました。 本巻では雪祭りが舞台となり、前巻で登場したスライムトランポリンを雪祭りで実現させるというアイデアが展開します。キャラクターたちの提案に皆が乗っかっていく過程は、読んでいて微笑ましい気持ちになります。 興味深いのは、日常的な創意工夫が異世界という非日常の舞台でどのように機能するかという点です。また、みんなで協力して作った雪像の出来栄えと、その結果発表に向けての盛り上がりは、新しいキャラクターの掘り下げにも繋がっており、構成としても思慮深いと感じました。 長編シリーズとして13巻続く理由がわかった気がします。地に足をつけた温かさと、ほのかなわくわく感のバランスが絶妙です。このペースで続いてくれるなら、次巻も期待を持って待ちたいと思います。