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文明の衝突と21世紀の日本(にっぽん)

文明の衝突と21世紀の日本(にっぽん)

サミュエル・P.ハンティントン / 鈴木主税 集英社 2000年1月18日

ハンチントン氏の「文明の衝突」がどう日本を見ているか、これは気になるテーマだった。年が年だから、今後の世界情勢を知っておきたいという気持ちもあってね。 新書という手軽なフォーマットで、複雑な国際関係論が分かりやすくまとめられている。CG図版が豊富というのは本当で、視覚的に理解しやすい工夫がされている。自営業をやってきた経験上、世界の動きを把握することの大事さは身に沁みている。 最新論文2篇が収録されているということで、99年当時の著者の新しい見方が示されているのが良い。当然ながら完全に予測が当たっているわけではないが、この時点での知識人の思考がどこにあったのかを知ることは、今の時代を理解する上でも有益だと感じた。 複雑な問題を簡潔に示そうとする姿勢は評価できるし、日本がどのような立場にあるのかについて改めて考えるきっかけをもらった。80年も生きてくると、こうした大局的な視点の本は重宝する。