英語辞書として基本的な役割は果たしているが、この版には若干の物足りなさを感じた。 確かに10,000の新語が収録され、225,000の定義数は圧倒的である。イラストも豊富で、視覚的な理解に役立つ。デジタルとの連携も現代的なアプローチといえるだろう。 しかし、自営業で長年英語に携わってきた立場からすると、いくつか課題がある。まず、用例がやや少なく感じられる。単なる定義だけでなく、実際の使用例こそが言語習得や精密な理解につながるはずだ。また、ニュアンスの細かい違いについての説明が十分でない項目が散見される。 さらに、11版という版数の割には、より専門的な分野の用語収録に深さが欠ける。インターネット時代の造語や技術用語も、もう少し充実してほしかった。 実用的な辞書としての需要があれば及第点だが、言葉をより深く理解したいという本来の読書経験を求める層には、物足りない一冊となるだろう。