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MY VERY FIRST BOOK OF COLORS(BB)

MY VERY FIRST BOOK OF COLORS(BB)

ERIC CARLE PHILOMEL BOOKS (USA) 2005年1月1日

感想

児童文学の研究で色彩理論について調べていたとき、このエリック・カールの絵本に出会いました。乳幼児向けとは侮れません。 上下に分かれたフラップ式のしかけを使って、子どもたちが色や形の概念をどのように習得していくかが巧妙に設計されています。カールの独特なコラージュ手法で表現された鮮やかな色彩は、単なる装飾ではなく、視覚的学習の工具として機能しているんです。 何より素晴らしいのは、その汎用性。幼い子どもの初めての学習教材としてはもちろん、色彩心理学や児童教育に関心のある大人にとっても示唆に富んでいます。シンプルながらも、発達段階に応じた認知的配慮が随所に見られます。 こうした古典的な名作を改めて手に取ると、デザインと教育の融合がいかに重要かが実感できます。子どもの学習段階を理解したうえで、なおかつ芸術的価値を損なわない作品は本当に希少です。自分の研究にも好影響を与えてくれた一冊。