夜読み派の本棚
出口のない海

出口のない海

横山 秀夫 講談社 2006年7月1日

戦争モノの小説って重めのイメージが強かったんですけど、この本はそこまで重くなく読めました。人間魚雷「回天」に乗ることを決めた元野球選手・並木浩二の話なんですが、彼の葛藤や青春の後悔みたいなものが描かれているんです。 正直、途中ちょっと退屈な部分もあって、つい漫画の方に手が伸びちゃったことが何度かあります笑。戦争のリアルさを描こうとしているのは伝わってくるんですけど、もう少しストーリーに引き込まれるような工夫があったらなぁって思いました。 それでも、命の重みとか青春の意味みたいなテーマについて考えさせられるシーンはありますね。特に並木が回天への搭乗を決意するまでの心理描写は、ぐっときます。歴史的背景も学べるし、教科書では見えない戦争時代の若者の想いが分かるのは良かった。 大学の教科書的に読むのもいいけど、気軽に戦争とは何かを考えたい人向けな感じです。可もなく不可もなく、という印象ですが、読む価値はあると思います。