話題になっていたので気になって手に取った一冊です。文庫化されたということで、ちょうど読みやすいタイミングだったのかもしれません。 孤島に集められた人たちが、謎めいた「十戒」に縛られながら、犯人を特定してはいけないというルールのもとで過ごす三日間。このプロットだけで既に緊張感が伝わってきます。登場人物たちの背景や関係性が丁寧に描かれており、誰が犯人なのか、そして本当に爆弾があるのか……そうした疑問が次々と湧き上がってきました。 心理サスペンスとしての完成度が高く、予想を裏切られることが何度もありました。最後の方は徹夜してしまいました。ただ、終盤の展開については少し複雑で、一度では理解しきれない部分もあり、もう一度読み返したいという気持ちになっています。 57歳になると、こういった知的興奮を感じさせてくれる作品はありがたいですね。現代的なテーマも含まれており、今の時代だからこそ響く物語だと思います。文庫本という形式も持ち運びやすく、良い選択でした。