警察学校を舞台にした前シリーズから引き続き、風間公親という新たなキャラクターの魅力に引き込まれました。エンジニアである私の目線からすると、この作品の構成の緻密さが特に印象的です。複数の事件を並行して進めながらも、伏線を丁寧に張り巡らせている点は、システム設計における要素間の関連性の作り込みと通じるものがあります。 風間と石貫のコンビネーション、そして謎めいた容疑者・十崎波瑠との対峙。ページをめくる手が止まりませんでした。ただし、シリーズ物を読む際はいつも慎重に構える私としては、前作未読の方は先に「教場」を読むことを強くお勧めします。風間というキャラクターの背景を知ることで、この最新刊の面白さが何倍にも膨らむと感じます。 映画化プロジェクトとの連動も興味深く、映像化されるまでの期間、何度も読み返したいと思わせる完成度です。誰もが推理の筋道に引き込まれる、良質なエンタテインメント小説です。