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ベンチャーキャピタル 未来をつくる者たち(上)

ベンチャーキャピタル 未来をつくる者たち(上)

セバスチャン・マラビー / 村井浩紀 日経BP 日本経済新聞出版 2026年2月6日

管理職という職柄もあり、起業家や経営者の決断について常々興味を持っていたので、この本は打ってつけでした。 ベンチャーキャピタルがいかにして世界を変える企業を発掘し、育ててきたのかという歴史を、数百人ものインタビューをもとに描いた力作です。インテルやアップル、グーグルといった革新的な企業の誕生秘話を通じて、投資家たちの目利きと戦略が如何に重要だったのかが伝わってきます。 特に興味深いのは、成功する投資家たちの思考パターンやリスク判断の手法です。膨大なデータをもとに「べき乗則」という法則を分析する視点は、経営者としても学ぶべき点が多い。文庫化を機に書き下ろされた現代のベンチャーキャピタル論も、時代の変化を感じさせて良い。 難しい経済学的な議論もありますが、人間ドラマとしても十分面白く読めます。ビジネス書ながら娯楽性もあり、50代だからこそ響く内容でした。上巻を読み終えた今、下巻が待ち遠しい。