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司馬遼太郎全集 第42巻 菜の花の沖 一

司馬遼太郎全集 第42巻 菜の花の沖 一

司馬 遼太郎 文藝春秋 1984年1月10日

司馬遼太郎の『菜の花の沖』をようやく手にしました。第一巻を読み終えて、これは本当に素晴らしい。 主人公の高田屋嘉兵衛という実在の商人の人生を通じて、江戸末期の日本がどのように世界と関わっていったのかが自然に見えてくる。司馬遼太郎の筆致は相変わらず見事で、歴史上の人物を単なる背景ではなく、血の通った人間として描き出している。 管理職の身としては、嘉兵衛の判断力と行動力、そして人を信じる姿勢に心を打たれました。時代に翻弄されながらも、自分の信念を貫く商人の生き様は、現代にも十分通じるものがある。ページをめくる手が止まりません。 全集という大部な装丁も落ち着いていて、机の脇に置いておくだけで励みになります。気軽に読める気軽さでありながら、深い思考へと導く。これぞ司馬遼太郎の真骨頂だと思います。次巻が待ち遠しい。