感想
公務員という立場もあってか、「人にどう評価されるか」という意識と常に向き合っているので、このタイトルに思わず手に取ってしまいました。 著者・一田さんが60歳を過ぎてから感じた「承認欲求からの解放」というテーマは、確かに今の時代、多くの人にとって身近な課題だと思います。ネットやSNSの普及で、褒められることや認められることへの飢渇感がより強まっている現代だからこそ、意味のある問題提起だなと感じました。 ただ、正直なところ、内容は想像していたほどの深掘りや新しい視点には至らなかった印象です。エッセイということもあり、著者の体験や思考の断片を読む形になるため、「では実際にどうすればいいのか」という実践的な部分が少し物足りない。自分自身の問題と向き合うキッカケにはなりますが、明確な答えや具体的な方法論があるわけではありません。 気軽に読むエッセイとしてはいいのですが、もう少し踏み込んだ議論を期待していた分、残念な部分もありました。でも、ゆっくり自分のペースで考え直すきっかけとしては十分な一冊です。