感想
映画を先に観ていたので、どんな風にノベライズされているのか気になって読んでみました。映像では伝わりきらなかった登場人物たちの内面がしっかり描かれていて、改めて物語の奥行きを感じることができました。 特に門田陽光という主人公の葛藤の描き方がいいんです。自分に興味がない、他人にも興味がないという矛盾した悩みが、読み進めるにつれてどう変わっていくのか。その過程が丁寧に追われていて、映画では気づかなかった細かい心情の変化を拾うことができます。 風間公親という鬼教官もより立体的に描かれていて、厳しさの背後にある思いがじわじわと伝わってきます。警察学校という特殊な環境設定も魅力で、挫折と成長が詰まった物語として引き込まれました。 文庫本だから気軽に読めるのも良かった。大学院の研究と平行して息抜きに読むには、ちょうどいいボリュームで面白さのバランスが取れてます。映画既視者だけじゃなく、初めて読む人にも充分楽しめる作品だと思いますよ。