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伯爵と三つの棺

伯爵と三つの棺

潮谷 験 講談社 2026年2月13日

感想

ミステリーランキングで話題になっていたので、つい手に取ってしまいました。文庫化を機に読んでみたのですが、これはなかなかの傑作ですね。 舞台がフランス革命期のヨーロッパという歴史的背景の中で、三つ子の容疑者から犯人を特定するという、シンプルながら緻密な謎解きが展開します。医療の現場でも正確な情報から診断を導き出すことの大切さを感じているので、純粋な論理だけで真犯人を追い詰めていく過程がとても興味深かった。 何度も読み返しては「あ、そういうことか」と唸ってしまいました。ページをめくる手が止まりませんでしたし、読み終わった後は本当に誰かと話し合いたくなります。このミステリが話題になるのも納得です。 ただ、やや複雑な部分もあるので、集中力を必要とする読書になるのは確かです。でも50代だからこそ、こういう知的興奮を味わえるのは素晴らしい。気軽に読めるエンタメミステリーとしても、本格的な謎解きとしても秀逸な一冊でした。