孤島の館で次々と起こる殺人事件、という古典的なミステリーの設定は確実に面白い。79歳の毒舌老令嬢と少年院帰りの召使いというコンビも、設定だけ聞くと最高に惹かれる。実際、読み始めると引き込まれるんだよね。 ただ、読み進めていくうちに、なんというか「見どころ」がどこにあるのか迷ってしまう感じがした。ミステリーとしての謎解きの面白さなのか、キャラクターの掛け合いなのか、時代背景の描写なのか。全部を中途半端にやってる印象が残ったというか。登場人物も容疑者リストにある通り数が多いから、掘り下げが浅くなってるのかもしれない。 装丁も素敵だし、設定も凝ってるし、面白い部分はちゃんとある。だから続きが気になる気持ちもわかるし、個人的にも読んでみたくなる。でもね、フリーランスで気軽に読書を楽しみたい俺としては、もう少しページをめくる手が止まらなくなるような勢いが欲しかったなというのが本音。シリーズものだから、次巻に期待したいところです。