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コーヒーが冷めないうちに

コーヒーが冷めないうちに

川口俊和 サンマーク出版 2015年12月7日

子育てに追われる毎日の中で、ふと手に取ったこの一冊。正直なところ、評判の高さに比べて「本当にそんなに良いのかな」と慎重に構えていたのですが、読み始めたら一気に引き込まれてしまいました。 四人の女性たちが過去へ戻るというファンタジーの設定なのに、描かれるのは誰もが心に抱える後悔や家族への複雑な思い。自分たちの人生と重ね合わせずにはいられません。特に、母親としての視点で登場人物たちの選択を見つめると、胸が締め付けられるような感覚を覚えました。 著者は決して答えを押し付けません。過去に戻ったとしても、すべてが解決するわけではない。そのリアルさが、むしろこの物語を深くしていると思います。読み終わった後、子どもたちのことを改めて思い、夫との関係を振り返る時間ができました。 主婦だからこそ響く部分がたくさんあります。人生の選択について悩んでいる方、家族との関係性について考えたい方に、特におすすめしたい作品です。