外からは完璧に見える人生でも、その裏側はまったく違うかもしれない。そういう当たり前のことに、改めて向き合わせてくれる一冊です。 仕事で成功して、素敵なマンションを買って、再婚まで──社会的には「恵まれている」と評価される人生。でも、そこに至るまでのプロセスで心身が蝕まれていくリアルが、この日記を通じて伝わってきます。特に自営業の私にとって、仕事のプレッシャーと人間関係の葛藤は他人事ではなく、ズシンと響きました。 何より良かったのは、著者が自分の苦しさに真摯に向き合っている姿勢です。感情的にならず、淡々とした文体で日々を綴ることで、かえって深い悲しみや葛藤が浮き彫りになる。そしてそこから少しずつ回復していく過程も含めて描かれているから、読み終わった後に前に進む力がもらえます。 話題になっている理由がわかりました。同じように心身の疲弊を感じている人、人生の選択肢に悩んでいる人に特に読んでほしい作品です。