感想
直木賞受賞作ということで気になって手に取ったんですが、想像以上に深い作品でした。ラブホテルという舞台設定だけ聞くと、どうしても表面的なストーリーを想像してしまいますが、実際には二人の登場人物が抱える孤独や人生の断片がこんなに繊細に描写されるとは思いませんでした。 限られた空間の中で、互いの心と体を徐々に開いていく過程が非常にリアルです。会話の間合いや沈黙の使い方が絶妙で、それぞれのキャラクターが何を考え、何を求めているのかが自然と伝わってきます。新社会人として毎日を忙しく過ごしている自分にとって、こういった人間関係の本質的な部分を見つめ直す機会になりました。 文庫本という手軽さもあって、通勤時間を使って一気読みしてしまいました。大人が読むべき現代文学だと感じます。話題作として知られるのも納得できます。