和子の本棚
勇者召喚に巻き込まれたけど、異世界は平和でした 15

勇者召喚に巻き込まれたけど、異世界は平和でした 15

灯台 / おちゃう 新紀元社 2026年2月20日

この異世界ファンタジーシリーズも15巻に到達し、いよいよ物語が大きく動き始めたようですね。話題作ということで手に取りましたが、予想以上に面白かったです。 主人公・快人とヒロインたちの日常の掛け合いの楽しさはもちろんのこと、今巻では物語全体の謎が少しずつ明かされていく緊張感が素晴らしい。「誰が勇者召喚をしたのか」という根本的な問いに対して、シャローヴァナルという存在がもたらす不穏な気配。デートシーンの微笑ましさと、その背後に隠された秘密とのコントラストがとても効果的です。 長く続いている作品ですが、キャラクターへの愛着も深まっていますし、アリスの主体的な動きも頼もしい。ここまで積み重ねてきた物語が、終盤に向けてどう収束していくのか、目が離せません。 ファンタジーながらも登場人物の感情描写が丁寧で、私たちの年代にも共感できる親心の葛藤も感じられます。シリーズ既読者にはもちろん、この巻から始める方でも十分楽しめると思いますよ。