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夫妻集

夫妻集

小野寺 史宜 講談社 2026年2月13日

結婚生活って不思議だなって、この本を読んで改めて感じました。30年一緒にいるはずなのに、パートナーのことって案外わかってないんだなあ。 四組の夫婦のエピソードが織り交ぜられているんですけど、特に娘さんの婚約者の件をめぐる主人公の葛藤が印象的。自分は心が広い親だと思ってる父親が、実は妻と全然違う視点で物事を見てるっていう発見。これ、他人事じゃないというか、仕事の話し合いでも似たようなことってありますよね。同じ事象なのに解釈が違う、みたいな。 エッセイっぽい語り口で淡々と進んでいくのがいい。派手さはないけど、じんわり心に響く感じ。人生の転機を迎えている人、特に長い関係を築いている人には余計に刺さる内容だと思います。 短編集みたいに各話が独立してるから、通勤電車の中でも読みやすい。仕事で疲れた時に、人間関係ってこんなもんかって、ちょっと肩の力を抜かせてくれる一冊でした。