三浦の本棚
京都下鴨 神様のいそうろう3 初夏の宴と恋の行方

京都下鴨 神様のいそうろう3 初夏の宴と恋の行方

望月 麻衣 / しらまめ KADOKAWA 2026年4月24日

感想

このシリーズの第3巻を手に取った時点で、すでに満足感があるものですね。京都という舞台設定、神様という非日常的な要素、そして高校生たちの日常を巧みに織り交ぜた世界観に、すっかり引き込まれています。 今巻では恋愛成就の神社巡りというテーマで新たな展開を迎えますが、ここでの丁寧なストーリー構成が素晴らしい。単なる恋愛ファンタジーではなく、古い伝承や神様の背景にある物語まで丹念に描かれているので、読むたびに京都という土地への理解が深まります。 萌子と理龍の関係性の微妙な変化、赤城というキャラクターの登場による新しい視点の追加など、シリーズとしての成長を感じさせる仕上がりになっています。各キャラクターの心情描写が繊細で、大人が読んでも納得できる心理描写の質の高さは特筆すべき点です。 慎重に選書する私も、このシリーズは確実にお勧めできます。連続して読む価値のある作品です。