話題の経済教養小説ということで期待して読みました。確かに、お金に関する基本的な疑問を物語形式で分かりやすく説明しようという試みは悪くありません。日本の財政問題や少子化、インフレーションなど、現代人が抱える経済的不安について、専門知識がなくても理解できるよう配慮されている点は評価できます。 ただ、正直なところ、内容としては既にビジネス書や経済雑誌で目にしたような話が大半でした。物語形式にすることで親しみやすさは増していますが、その分、深掘りや新しい視点に欠ける印象を受けました。また、ラストについては確かに工夫が感じられましたが、それまでのストーリーが若干淡白で、感情的な盛り上がりには欠けると感じます。 会社員として実務的な知識は得られませんでしたが、経済の基本を学び直したい方や、中高生にお金について学ばせたい親御さんには向いているかもしれません。私としては、もう一歩踏み込んだ分析や視点があれば、より満足度は高かったと思います。