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芭蕉紀行文集

芭蕉紀行文集

松尾 芭蕉 / 中村 俊定 岩波書店 1971年11月16日

話題の古典作品ということで手にしてみました。芭蕉の紀行文って、実は学生時代以来だったのですが、改めて読むと歴史的な価値は十分理解できます。 ただ、正直なところ現代人の私にはちょっと入り込みづらいなというのが本音です。古文の表現が洗練されているのは確かですが、ページをめくるスピードが思ったより遅くなってしまいました。公務員という仕事柄、活字は好きなのですが、もう少しストーリー性があれば引き込まれたかもしれません。 岩波書店の編集は丁寧で、注釈も親切ですから、古典を真摯に学びたい方には良い一冊だと思います。ただ私のように「最近話題だから」という軽い気持ちで手に取った読者には、かなり根気が必要。教養を深めるという目的があれば、確実に得られるものはあります。古典の奥深さを感じつつも、やっぱり私はエッセイや現代小説の方が性に合っているなと改めて認識しました。