精神分析セミナー(1)
出版社:岩崎学術出版社
出版年月日:1981/10/01
岩崎学術出版社 | 1981/10/01
本棚登録:1人
みんなの感想
長年ボランティア活動を通じて、心の問題に向き合う人たちと関わってきた経験があります。この本は、そうした場面で何度も直面してきた「関係性の中での癒し」について、学問的な裏付けを与えてくれました。 精神療法がどのような構造の中で成立するのか、治療の場という時間と空間がいかに重要であるかが、丁寧に説かれています。複雑な理論をわかりやすく段階的に解説する著者の手腕に感心しました。特に治療構造論入門の部分は、単なる知識ではなく、実際の臨床現場で何が起きているのかを理解する助けになります。 セミナー講義録という形式のため、時には繰り返しや詳しい説明がありますが、これが実は深い理解につながることに気づきます。70の身で新しい知識体系に触れることは刺激的です。人間関係の根底にあるものを学びたい方、あるいは心理療法に関心のある方に、心からお勧めできる一冊です。