くもをさがす
出版社:河出書房新社
出版年月日:2023/04/19
河出書房新社 | 2023/04/19
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みんなの感想
西加奈子がカナダでがんと向き合った経験を綴ったノンフィクション。これまで小説で読者を魅了してきた彼女が、素のまま、等身大で語る姿が印象的です。 自営業をやっていると、人生って予測不可能だなと改めて感じます。この本を読んでいると、その不確実さとどう付き合うかについて、彼女が静かに、でも力強く向き合っている様子が伝わってくる。派手な啓発本ではなく、あくまで一人の人間の日常と思考が丁寧に描かれているところが良い。 医療の現場での戸惑い、家族との時間の大切さ、そして病気を通じて気づく「くも」(目に見えない何か)について。小説とは違う説得力があります。こういう時期だからこそ、こういう本が必要なのかもしれない。年齢を重ねた今だからこそ、胸に響く言葉がいっぱいありました。気軽に、だけど真摯に向き合える一冊です。