風と共にゆとりぬ

風と共にゆとりぬ

朝井 リョウ

出版社:文藝春秋 出版年月日:2020/05/08

文藝春秋 | 2020/05/08

3.00
本棚登録:3人

みんなの感想

各方面で高い評価を受けているという触れ込みで手に取ったのですが、正直なところ、期待値とのギャップを感じてしまいました。 エッセイ集という形式なので、短編ごとに異なるテーマを扱っているのは構成として分かりやすいです。ホームステイやハワイ旅行など、日常の出来事をユーモアを交えて綴った部分は確かに読みやすく、会社員生活で疲れた時の気分転換にはなります。 ただ、「楽しいことだけ詰まった」というキャッチコピーの通り、深掘りや考察といった要素がほとんどないんです。軽く笑って終わり、という読み心地。39年生きていると、こうした浅い面白さだけでは満足しにくくなっているのかもしれません。 特に興味深かったのは健康トラブルについて書かれた章ぐらいで、そうした人生経験に基づいた部分にこそ、読む価値があるように感じました。逆に、ただ事件を面白おかしく描写しているだけの章は、スルーしてしまいました。 夜な夜な本の選び方について悩む慎重派の私にとっては、これはなかなか難しい一冊です。気軽に読みたい時には悪くありませんが、わざわざ手に取る必要があるかと問われると、首をかしげてしまいます。