カラフル

カラフル

森 絵都

出版社:文藝春秋 出版年月日:2007/09/01

文藝春秋 | 2007/09/01

4.00
本棚登録:5人

みんなの感想

感想

文庫本で気軽に読める作品を探していた時に見つけた一冊です。最初は設定がちょっと変わってるなと思いましたが、読み進むうちにぐいぐい引き込まれました。 自殺を図った少年の体に魂がホームステイするという、一見ダークなテーマなのに、読んでみると不思議と暖かい。主人公が少年として毎日を過ごすなかで、家族や友人との関係がゆっくりと変わっていく過程が丁寧に描かれていて、共感できる部分がたくさんありました。 特に良かったのは、複雑な家庭環境や学校での孤立といった、誰もが持っている痛みが真摯に向き合われているところ。それでいて説教くさくならず、自然と前に進もうとする力が感じられるんです。家事をしながら読んでいても、つい続きが気になって手を止められなくなっちゃいました。 軽い気持ちで手に取った本でしたが、人生について改めて考えさせられる良い読書体験になりました。疲れた時の息抜きにもなるし、じっくり味わいたい時にも読める、そんなバランスの良さが素敵です。

感想

『カラフル』は本当に素敵な作品ですね。最初は独特な設定に戸惑いましたが、読み進むうちにすっかり引き込まれてしまいました。 自殺を図った少年の体に魂がホームステイするという面白い仕掛けから始まるこの物語。複雑で窮屈な家庭環境にいる少年・真が、主人公である「ぼく」とのやり取りを通じてどう変わっていくのか。その過程が本当に丁寧に描かれています。 特に心に残ったのは、真が少しずつ周囲との関係を築いていく様子です。最初はモノクロームに見えていた世界が、少しずつ色づいていく—タイトルの『カラフル』の意味がこんなところにあったのかと気づくと、また一層良さが深まります。 公務員として毎日ルーティン的な仕事をしていると、つい人間関係も世界も単調に見えてしまうことがありますが、この本を読んでいると「ちょっと視点を変えてみるだけで世界って変わるんだな」って感じさせてくれるんです。重い話題を扱っているのに、決して暗くならない、そのバランス感覚も好きです。気軽に読めるのに考えさせられる、そんな一冊です。

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