山海経の妖怪たち 古代中国の奇獣図鑑
出版社:KADOKAWA
出版年月日:2026/02/25
KADOKAWA | 2026/02/25
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みんなの感想
SNSで話題になっていたので、思わず手に取ってしまいました。古代中国の『山海経』という、正直なところ馴染みのない古典が、こんなに魅力的だとは驚きました。 本書の面白さは、300点以上の図版と著者の解説が絶妙なバランスで構成されている点です。荒唐無稽としか言いようのない奇獣たちの描写や生態が、二千年近く読み継がれてきた理由が少しずつ理解できていく感覚は独特の快感。江戸時代の妖怪絵師・鳥山石燕との繋がりも興味深く、日本の文化とも深く結びついていることに改めて気づかされました。 公務員として史料や資料に目を通すことは多いのですが、この本は学術的でありながらも、純粋に読み物として楽しめるところが秀逸です。寝る前の少しの時間に、図版を眺めながらゆっくり読み進める楽しさも格別。教養を深めたいけれど難しい古典は敬遠しがち、という方にこそ、ぜひおすすめしたい一冊です。