ドミノ
出版社:KADOKAWA
出版年月日:2004/01/24
KADOKAWA | 2004/01/24
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みんなの感想
連鎖的に繋がる複数の事件と人物を巧みに構成した傑作だと思います。東野圭吾の代表作らしく、一見無関係に見える登場人物たちの行動が、最終的にはドミノ倒しのように繋がっていく構成の妙に引き込まれました。 エンジニアとして複雑なシステムに向き合う身としては、この物語の因果関係の組み立てに特に感心しました。一つひとつの事件が独立しているようで実は全て繋がっているという設定は、デバッグやシステム設計の論理的思考と通じるものがあります。 ただ、物語の後半に向かうにつれ、登場人物の行動や心情の細部についてやや強引に感じる部分もありました。それでも全体的な構成の完成度、そして各エピソードの質の高さは十分に評価できます。 短編的な複数の物語として楽しむこともできますし、全体像を把握した上で再読する価値も感じています。推理小説好きはもちろん、因果関係のある物語構成を楽しみたい人なら、慎重に選ぶ私でも自信を持ってお勧めできる一冊です。