青のナースシューズ
出版社:KADOKAWA
出版年月日:2026/02/28
KADOKAWA | 2026/02/28
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みんなの感想
看護師志望の男性主人公が、女性中心の業界で直面する葛藤と成長を描いた作品です。家族のために自分の道を選んだ成道の姿勢に、思わず引き込まれました。 エンジニアとして、異業種で少数派の立場を想像することはありますが、この作品はそうした疎外感や自己肯定感の揺らぎを丁寧に描いています。講義や実習でのトラブルが単なる障害ではなく、主人公が何度も自分の存在意義を問い直す過程として機能しているのが秀逸です。 各章が短編のようにまとまっていながら、全体として一つの大きな物語へ向かう構成も心地よい。特に患者との関わりを通じて、少しずつ視点が変わっていく様子は、読み手の心にも静かに作用します。 慎重に本を選ぶ方なら、まずレビューを読んでから手に取ると思いますが、期待値を上回る良作です。同じように何かを模索している人、あるいは周囲に馴染めないと感じている人にも届く温かみがあります。